
<実機について>
スウェーデンは,J-21戦闘機の胴体を改設計してDB605レシプロエンジンをDHゴブリンターボジェットエンジンに換装し,ジェット戦闘機の開発をスタートした。しかし,このJ-21Rの機体は,基本的にレシプロエンジンを装備するためのものであったため,その性能は,ジェット戦闘機としては,不十分なものであった。
続いて開発されたJ-29は,遠心式圧縮式のDHゴーストエンジンを搭載するため,ずんぐりとした機体であった(TUNNAN=樽)が,同世代のF-86やMIG-15などと同じく後退翼を取り入れた機体で,同世代のジェット戦闘機としては,優れた性能を備えていた。
1961年,国連軍の要請でコンゴ動乱に11機が派遣され,地上攻撃や偵察の任務に従事した。J-29は,優秀な機体であり,スウェーデン空軍のパイロットの練度も高かったが,コンゴ動乱での戦闘は激しく,7機が損耗,本国に帰還できた機体は,4機だけであった。
<キットについて>
キットは,チャック付きの袋に入っていて,胴体などの部品の合わせのためのダボとその受けが無く,一部のパーツは,レジン製のものとなっているというヨーロッパの歴史の浅いプラモメーカーによく見られる構成のキットです。TARANGUSは,どう読むのでしょうか?英語的に読むと,「タランガス」スウェーデン語は,ドイツ語っぽいので「タラングス」・・・どっちでしょうかね。

以前,購入したTARANGUSの1/48のJ-32やJ-37の説明図とはちょっと違っているような・・・でも,チェコのSWORDの説明図(左)とはよく似ているような気がします。

細かい所は,レジンのパーツでカバー。逃げの姿勢・・・?
レジンのパーツは,瞬間接着剤で取り付けるのですが,この主脚収容部の取付け位置があやふやになっています,きっちり組み込まないと主脚も歪む,ということで,駐機状態の見栄えはこの部品の取り付けの精度次第ということになります。

主翼の後端にある出っ張りのモールド,主翼上面のパーツについているのですが,主翼下面のパーツには,その位置に切り欠きがあってあって,その間からひょっこり出っ張りが顔を出すようになっています。こういう所は,よっぽど精度が高い成型が必要ですがそうはなっていないんだなぁ・・・。
他に古いキットで,エレール版もあります。