当BLOGのMOVIESの記事からROYAL AIR FORCEのSPITFIREつながりですね。
<実機について>

レジナルド・ミッチェル技師が設計し,シュナイダー・トロフィー・レースに優勝を飾った水上機Sシリーズの血を受け継ぎ,英国を救った戦闘機スピットファイアで有名なスーパーマリン社は,その後継機として機体を改設計し,層流翼を装備したスパイトフルを開発する。スパイトフルは,レシプロ動力の機体としては究極に近い性能を発揮したが,ジェット機が台頭する第二次大戦後の主力戦闘機としては力不足で,とうとうスパイトフルは,量産されることが無かった。このスパイトフルの主翼を流用したジェット戦闘機がアタッカーで,これも,尾輪式降着装置を採用した時代遅れの機体であり,早々にホーカー・シーホークと交代させられてしまった。
そして,スーパーマリン社がその次に開発したのが英国初の後退翼を装備した高速戦闘機,スイフトである。スイフトは,短期間,当時の速度記録 (1187 km/h) を保有していた程の高速機であったが,いかんせん,操縦性が悪く,空戦には向かない機体であった。ただ,低空でのダッシュは,当時の他の戦闘機を凌いでいたのでなんとか偵察機として少数(94)機が製造されることとなった・・・偵察機って94機も必要なものなの?・・・。
その後,スーパーマリン社は,多用途艦上戦闘機シミター(スイフトよりわずかに遅い。スタイルは結構いいんだけれどね。そのうちAIRFIXからキット化されるだろう。)を開発,これも少数機がブラックバーン(ホーカー・シドレー)バッカニアのための給油機として使われるにとどまり,その後スーパーマリン社は親会社のヴィッカース社(イギリスの兵器製造の大手。大砲とか爆撃機とか軍艦とかを作っている。現在の英国陸軍主力戦車チャレンジャー2の主契約企業の一つ。旧日本海軍の戦艦,金剛もヴィッカース社が建造。後,機関車なんかも作っている。)に吸収・併合された。奢れるもの久しからず。諸行無常。
<キットについて>
すごーく昔に出たホーク社のキットとか,高価だけれど何だかなぁなエクストラキット社のキットとかスズキのスイフトとかがあったけれど,近代的なキットとしては,AIRFIX社の製品があるのみです。すなわち,決定版と言えるでしょう。AIRFIX社のサイトの完成見本の写真がこれまた,すご〜くかっこいいです。

空気取り入れ口と操縦室の開口部が近いので気をつけないとパキッと折ってしまいそうです。
空気取り入れ口の内部の塗り分け方がよく分かりません。ある程度中に入ったら白っぽい色になるようですが・・・
座席は,立体感を出すためと塗装を容易にするために3つの部品で構成されています。

各動翼は作動状態で組むことができます。写真と違って,水平尾翼に上反角をつけて取り付けます。
少数機が短期間採用されただけの機体なので胴体の国籍マーク周りの部隊章と機体下面の塗装色の違いくらいしか塗装のバリエーションがありません。・・・でも,2個買ってしまいました。
新製品が出る度にどこかが改良されているAIRFIX社のキット。今後の展開も楽しみです。(シミター,出るかなぁ)