タミヤ 1/48 F-14A TOMCATを(職場のある高松での)発売日に入手しました。
<実機について>
名機F-4ファントムIIの後継防空戦闘機としてアメリカ海軍が選定したのは,空軍との機種統合(TFX計画)を目指して開発されたGD/グラマン F-111Bであった(空軍向けは,GD/グラマンF-111A)。F-111Bは,着艦性能や航続性能を高めるため,VG翼を採用,武装として200kmを超える射程を誇るAIM-54 フェニックスミサイル(試験中ECM環境下での迎撃にも成功、6目標に対し6発を発射して4発命中)を装備し,アメリカ海軍の防空もこれで万全・・・というわけにはいかなかった・・・。F-111Bは,はじめから大きな機体だった上に改良の度に機体重量が増大していき,艦載機としては不適格とされて開発は中止されてしまったのだ。
F-111Bの開発中止を受けてグラマン社が新たに開発したのがF-14 TOMCATである。エンジンとVG翼,火器管制装置をF-111Bから受け継ぎ,防空戦闘機としてシェイプされた機体は,空母上での運用や格闘戦により適したものとなった。F-14Aに搭載されたTF-30ターボファン・エンジンは,F-111AやF-111Bに装備されたものと同じものであったが,出力が十分でなく,コンプレッサー・ストールをおこし易い(ぶっちゃけ,扱いが難しく,すぐエンジン停止する)という問題を抱えていたので,後に,TF-30自体の改良やF110エンジンへの換装(B型D型)が行われた。
F-14は,1973年にアメリカ海軍に正式採用され,ベトナム戦争の最末期上空支援に参加した後,中東やアフガニスタンでも作戦に参加,2006年に退役した。唯一,海外で採用されたのはイラン空軍であったが,その後,国交が断絶,退役したF-14のほとんどがイランへの部品供給を絶つためにスクラップにされた。なお,件のイラン空軍では,F-14同士からの部品の流用やホークミサイルを改良したものをフェニックス・ミサイルの代替品とするなどの努力により今なお主力戦闘機としての地位を保っている。
<キットについて>
本キットは,すでに複数のホビー誌によって紹介されていますのでいまさら五六式がどうこう言うこともないのですが・・・敢えて言おう,傑作であると!!

機首と胴体背面前後,4個の部品を切り離して繋いだだけでこの状態です。接着剤は一切使っておらず,手で一カ所握っただけですが継ぎ目が見当たりません。娘曰く,「さすが,タミヤ,日本製品!」

継ぎ目,分かります?

機体の内側の継ぎ手で接続をしっかりサポート。

胴体背面前後のつなぎ目は,段差がありますが,実機にもある段差です。気を利かして段差をなくすると他でつじつまが合わなくなります。この部分も裏側にはしっかり継ぎ手があって正しい接続をサポートしています。
仕上がりをきれいにするため,一部のゲートがアンダーゲートになっていますが,ここの処理がシビアです。削りすぎると部品の合わせ目が開いてしまいます。もともと精度が良くて部品がぴったり合うだけにゲート跡の削り過ぎは避けたいもの。誰じゃろ?簡単に組めると言ったのは?・・・とは言っても,接着してしまえば,多少の隙間は消えてしまうはずですから気楽に作業していった方がいいかもしれません。
<何でかな?>
それにしても,これほどのキットが実売7000円弱で買えるとは驚きです。
人件費が安いはずの中華メーカーや垢出身のキットが高騰を続けているのに!!
どこやらのホビー誌のマガジンキットを4冊分(総額で一万円超え)を買わなかったら1/72のF-14Dの部品が揃えられなかったのに!!
1/72イリューシン2のときも思ったのですが,タミヤが本気を出すとすごい!!怖いくらいです。
〇戦のときもそうだったけれど,もで◯ぐら◯○○くすがマガジンキットを出すと,タミヤさんがカウンターを打ってくるなぁ。ふぁいん・も◯◯どさん,だいじょうぶかなぁ。
あけましておめでとうございます。
そして,ご来訪,ありがとうございます。
昔の1/144LSの二式大艇のキットは,私も持っています。もったいなくていじれないのも同様です。
今度のアンドロメダは,現在の技術で作られるので誰が作っても立派な完成品になると思いますが,「あたたかさ」という点では旧キットに及ばないかもしれません。
それにしても,最近のキットのお値段にはまいってしまいますね。
では,またのご来訪をお待ちしています。