開会式で歌われた"IMAGIN"について,宗教の否定だの無政府主義だの共産主義的だのと,とやかく言う人がいるようですが,それは違っていると思うぞ!!
五六式は,"IMAGINE"を評価するとき,この曲が作られたのは,1971年で,ジョン・レノンは,31歳だったということを考慮しなければならないと思っています。ベトナム戦争とか,中東戦争とか,冷戦とかを散々見せつけられ,インドで東洋思想を学ぼうとして失望してしまった(お師匠とした人物が結局俗物だった・・・涙・・・。)31歳の"若者"が,国なんか無くなっちゃえ,宗教なんか無くなっちゃえって歌いたくなるのは当然ではないですか?若いから,目に付く頭にくる事物に囚われて世の中の広さも,歴史の深さも,国が国民を守る仕組みも,宗教が人を救う側面も,彼にはよく分かってなかったんだよな・・・。映画"イエスタデイ"の主人公の青年ジャックは,BEATLESが無かった世界で,暗殺されずに静かに老後を過ごすジョン・レノンと会う場面があります。このジョン・レノンは,世界をどう見ていたのでしょうか?
でも,彼が歌った,人々が,ただただ平和に日々を暮らす夢のような世界には,価値があると思いますョ。
♪Imagin there's no heaven.It's easy if you try.
No hell below us.Above us only sky.
天国も地獄も無ぇ。簡単なことだョ。頭上には空があるだけじゃないかい。
・・・実も蓋もないですねぇ。浄土宗系では,阿弥陀仏によって人々は,死後,極楽浄土に往生させてもらえるというのに,教義の全面否定で真っ青ですわ。
・・・天国と地獄の存在が,人の善行を奨励し,悪行を阻止する・・・。飴と鞭がなければ人は正しく歩めないのかい?
人々の暮らしが,あまりにも苦しく,来世への希望にすがるしかなかった時代,因果応報が現実の世界では成立しないと言うことが分かってしまった(古今東西,奴隷貿易で財をなしたヤツらや労働者からたっぷり搾り取ったヤツら,とんでもない犯罪を犯しまくった人非人達,うまいこと革命から逃げおおせた独裁者達,そんな輩の中には,運良く何事もなく,良心の呵責もなく,おめおめと安らかな死を迎えた者もたくさんおったんじゃないか?不条理である。納得いかん。)時代,天国と地獄の存在は,人々の希望であったと思うのです。ここらへんのことがジョン・レノンやヨーコ・オノに分かっていたかどうかは甚だ疑問です。
あの水木先生は,少年時代,お寺にあった地獄絵図に衝撃を受けたと言います。また,十万億土の絵を友達のために描いたとも聞いています。天国と地獄にまつわるあんなことやこんなことについて,宗教にコントロールされているとか,今どき迷信を信じているとか笑うヤツらは,人の情というものが分からないのでしょう。(某世界宗教に帰依した者だけが行ける天国とやらは,気持ちが悪いです。戦国時代の日本の農民さえ,この気持ち悪さを見抜いていたと言います。)
♪Nothing to kill or die for
例の一神教系と仏教系のイメージする,天国と地獄には,大きな違いがあるのでひとくくりにしてはいけないですが,ここは,「天国と地獄をちらつかせて人心をコントロールしようとする不心得者(お前,一つ,タマ取ってこいや,死んでも骨はひろーたる。うまいこといったら,天国やで・・・みたいな・・・。)がいなくなればいい」という解釈でよいのではないかと思います。
♪You may say I'm a dreamer .
But I'm not the only one.
I hope someday you'll join us.
& the world will be as one.
↑これは,国家解体を意味しないと思います。そんなことをしたら,難民が溢れ,虐殺が横行してしまうョ。人々が相互理解と連帯で一つになるということだと解釈したいです。
2021年08月09日
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