2013年04月29日

フジミ 1/72 ウルトラホーク3号 おすすめ度 ☆☆☆★★

1/72F-15Eストライク・イーグルのキットでみそを付けたフジミからやはり同じ1/72スケールでウルトラホーク3号がリリースされました。何だか嫌な予感が・・・←今時のキットだから,それは杞憂だよ・・・かな?・・・。

uh-3 特徴的な半月型の主翼・・・ちょっとヒケている。

<実機について>

地球防衛軍(TDF)ウルトラ警備隊主力戦闘機ウルトラホーク1号を補佐する大気圏内専用偵察/戦闘攻撃機。

最高速度マッハ3.5,乗員3名のVTOL機である。

マグマライザーやハイドランジャーを空輸している写真があるが,本機のデザインを踏襲して拡大化した別の機体のものだと言われている。機体規模も用途も異なる2つの機体に同一のデザインを採用するのは全く合理的ではないが,異星人がウルトラホーク3号の性能を分析・評価する際に混乱が生じるように意図されたのではないかと言われている。・・・恒星間航行できる異星人をそんなことで騙すことができるとは到底思えないが・・・。

uh-3 こんな所に3人も座れないョ

<キットについて>

小型ビートルに続いてウルトラ・シリーズ関連のキット第2弾です。大手からのインジェクション・キットとしては,TV本放送時にマルサン商会からリリースされたもの(¥50の小さいの,結構良かったです。・・・後,マグマライザーの小さいのなんかは,絶品!!)以来,約45年ぶり(!!)の製品化となります。

uh-3 下反角が付いたものをチョイス

今時のキットとしては,筋彫りや段差などの追加表現が無く,あっさりしています。これにがっかりするか,撮影用プロップの正確な再現として歓迎するかは個人の嗜好の問題でしょう。五六式は,どちらかと言うとがっかりしたくちです。救いは,組み立て易さを意識して設計されているところ。このことによってエンジン周りの塗り分けが容易になっています。

撮影用プロップには何種類かあったようで,その違いを再現するため,レ・ドームと水平尾翼が2種類あって選択できるようになっています。

uh-3 排気口の成型がいまいち

・レ・ドームは,写真を見ても分かるように歪んでいます。あまりにひどいので部品請求しますと,ちょっとだけましになったものが送られてきました。お湯につけて力技でゆがみを直すか,段のところでばらして修正するか,基部以外を自作するか・・・。ときどきモデラーをがっかりさせるフジミの面目躍如ですね。

・上の写真で分かるようにジェット排気口や主翼など,各所にヒケが見られます。基本塗装は全面銀色なので,処理に手を抜くと目立ってしまいます。必要ならパテで凹みを埋めて表面処理をしっかりしてから銀塗装をしてやるとよいでしょう。

・飛行機なのに主翼や尾翼には,何の筋彫りも無く,のっぺらぼうです。方向舵も昇降舵もフラップもスポイラーも見当たりません。どうやって飛ぶのでしょうか?(まさか,超高空を飛ぶこともあるのでスラスターで姿勢制御するとか・・・?)特に,垂直尾翼に方向舵が無いのは,スケールモデラーには許せないのではないでしょうか?

・本機の特徴の1つでもある竹槍を束ねたようなロケット弾ポッド。先端は,開口してやるとよいでしょう。また,取り付けるためには,主翼を組み立てる前に取り付けのための穴を開けなければなりません。

・オプションで付く主翼下面のロケット弾ポッドを付けない場合は,取り付け用の穴を埋めるとよいでしょう。下から見たとき,ディテールが少なく間延びした印象になるので五六式としては,主翼下面のロケット弾ポッドは付けるとよいと思います。着陸脚用の穴は,・・・埋めないで差し替え式にするか,埋めて飛行状態として組むか・・・

・主翼上面のロケット弾ポッドを取り付ける前にデカールを貼っておかなければなりません。また,ジェット排気口は,最後に取り付けるようにしないと垂直尾翼が接着できません。これらのことは,きれいな完成品にするためには必要なことであるにも関わらず,組み立て説明書には,一切書かれていません。このキットに関しては,よく仮組みをして組み立てや塗装の手順をきっちり決めてから制作に取りかかることをお薦めします。

・・・現代のキットとしては,ちょっと配慮の足りない残念なキットではないかと言えます。制作者の入念な仮組みとアイテムに対する"愛"が必要なキットです。部品が少ないからとなめてかかってはいけませんョ。
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2013年04月18日

BANDAI 1/72 零式52型空間艦上戦闘機 コスモゼロ おすすめ度☆☆☆☆☆

"宇宙戦艦ヤマト"のリメイク版が地上波でオンエアされるようになりましたが,それに合わせてヤマト関連の新キットが続々とバンダイさんからリリースされています。このペースでは大きいお友達であっても付いて行けんって!!

cosmozero 下側の垂直尾翼は外しています。

<実機について>

国連宇宙海軍・極東方面空間戦闘群・宙技廠が開発した機体でヤマトがイスカンダルに向けて出航する直前に完成した2機のみがヤマトに搭載された。コスモファルコン編隊の指揮官機としてステルス制御用の各種アンテナが内蔵されている。

cosmozero 後ろ姿にも抜かりなし。

<キットについて>

メカコレやEXモデルなど,過去に何回かキット化されているコスモゼロですが,今回は,航空機のキットでは,スタンダードな1/72スケールとなっています。HGUCやMGなどのガンプラと同様のスナップフィット・キットで,塗装しなくてもある程度は設定通りのペインティングが再現できる仕様となっています。また,成型色違いで古代機と山本機の2つのキットが出ています。

ハセガワのSW-190(キャプテン・ハーロックに登場)と同スケールなので,並べて楽しむこともできます。

cosmozero 機関砲の色分けが大人げない・・・

1 飛行中,駐機中,格納状態の3形態に組むことができます。スナップフィットなので部品を組み替えれば,全ての形態を楽しむことができますが,部品の合わせ目が気になる人は,どの形態にするかを決めて,手順をよく理解して各部品を接着して行きましょう。

2 タイヤは,自重で変形している状態を再現していますが,ドーナツを包丁で一部そいだような,ちょっと素っ気ない造形です。・・・うーん・・・。

3 色プラを立体パズルを組むように組み合わせ,ペインティングを再現していますが,もし,塗装をして仕上げるなら,組み立てが煩わしくなるだけかもしれません。例えば,設定では,インテークと翼の前縁が黄色になっています(旧日本軍の敵味方識別のための塗装と同じ)が,これを色違いの別部品にすることによって再現しています。ここは,一度接着して組んでしまうと,マスキングが困難になる場所ですので手順の工夫が必要です。

4 オプションの兵装がてんこもりです。クリーンの状態でも十分かっこいいですが,選択肢がたくさんあるのは嬉しいことですね。
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2013年04月06日

BANDAI HGUC 1/144 MS-06R-1A ZAKU II おすすめ度 ☆☆☆☆☆

HGUCシリーズから白狼ことシン・マツナガ大尉の愛機MS-06R-1Aがリリースされました。

早速,購入して仮組みしてみると・・・

06r

さすがに新キットだけあって以前のザクのキットで定番となっていた追加工作はほとんど必要がありません。普通に組んでこの完成度です。敢えて言うなら,太腿を短く,脛を若干大きくした方が格好がいいと思います。

06r バックパックはもっと大きい方がいいかも・・・

<実機について>

ジオン公国の人型汎用兵器MS-06 ZAKU II は,1年戦争開戦の時点において,連邦軍の従来の兵器に対して圧倒的な優位を保っていた。しかし,やがて連邦軍でも同様な人型汎用兵器が開発されるようになり,MS-06 ZAKU II の後継機の開発が進められることになった。

MS-06Rは,そういった機体の1つで,MS-06 ZAKU II のジェネレーターの出力の向上,推進機の強化,推進材の搭載量の増加をはかった高機動型である。本機は,ジェネレーターの出力は向上したものの,ビーム兵器の運用は不可能で,従来の実体弾を使用した兵器の運用能力しか与えられていない。

結局,本機は,MS-06 ZAKU II の後継機となることができなかったが,練度の高いパイロットたちには好評で,ごく少数の機体が製造され,エースパイロットたちに与えられた。

06r

<キットについて>

・肘や膝の関節を挟み込む構造となっているので塗装に手間がかかります。
・指揮官用の通信アンテナ(頭に付いている鶏冠)のはめ込みが緩く,すぐ外れます。
・このアンテナは,ちょっと分厚過ぎです。削って薄くすると吉。
・機関砲のマガジンの裏側は,肉抜きのため空洞になってます。プラ板かパテで塞いでおくとよいでしょう。
・動力パイプの部品は,塗料をはじいてしまいます。何とかならないものでしょうか?
・バックパックは何か素っ気ない造形。どうすれば色気が出てくる?

06r

今回導入した新機材。SCOTCHのチタン・コート・カッターです。

おやじ:見て,見て!!うさぎや(岡山では有名な文房具屋さんです。)でこんなん買っちゃった。刃がチタンでコーティングしてあって従来の2倍の寿命なんだって!!

娘:ふーん,で,それ,いくら?

おやじ:そ,それは・・・

娘:寿命が2倍でも値段が2倍以上だったら意味ないやん。

おやじ:うくくく・・・

・・・という会話があったのですが,使ってみたら,びっくり!!

プラモの部品のゲート跡が楽勝で削り取れます。手応えがまるでポリ部品を切るときみたいで,手数も半分でOK。プラモを作る全ての人にお勧めできる逸品です。
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2013年03月17日

Amodel 1/144 CANADAIR CL-215 SCOOPER おすすめ度☆☆☆★★

とうとうするに事欠いてAmodel (ウクライナ)のキットに手を出してしまいました・・・。

「完成しない」とか「難しい」とかいろいろ言われている同社の製品ですが・・・

CL-215 
何とか形にしてみました

<実機について>

広大な森林を有するカナダの国情に合わせてカナディア社で開発された消防用飛行艇で空冷レシプロエンジン2基(プロペラは3枚)を装備する。初飛行は,1967年。山火事や、建築物の火災が発生したとき,湖沼で滑走しながら水を補給し,そうやって搭載した4tほどの水を火災現場で放水し消火活動を行う。後にターボプロップエンジン搭載型(プロペラは4枚)CL-215T(CL-215から改修した型)CL-415(新造機)が開発された。

CL-215 
のこぎりみたいなのは機首の波押さえ

<キットについて>

CL-215のキットなんて,大手メーカーの製品では,他にエレールの1/72があるだけでしょう。謎のエッチング・パーツ入りのキットです。最近のガンプラや作り易さを考慮したスケールもののキットを作り慣れた人にはちょっときついかもしれません。

塗装指定は,黄色にスカイブルーの帯の入ったカラフルなものとサンタとドクロのマーキングの入ったもの。どちらを作るのも楽しそうです(苦労をいとわなければ)。・・・いや,待て,もう1個買えば・・・←自滅するよ。

・バリが若干あります。バリの除去は慎重に。部品の合いが悪くなります。
・主翼の付け根や翼端など肉厚の部分にパテを盛らないと消えないほどのヒケがあります。
・部品を貼り合わすためのダボがほとんどありません。接着面の補強も必要かもしれません。
・機首におもりが必要かもしれません。
・水平尾翼やフロートの取付け用の穴は,位置決めをしてくれていますが,自分であけなくてはなりません。
・主翼関係の部品のはめ合わせはきつ目になっています。
・デカールの青い帯は,箱の写真のスカイブルーとは色調が異なっています。これは,塗装しないといかんのかなぁ・・・。

実は,もともとの部品の精度は高いようです。よって,1つ1つの部品を丁寧に加工してやれば完成に近づけることができるでしょう。

CL-215 
真ん中にあるのがエンジンナセルの部品

ランナーを見るとCL-215T用のターボプロップエンジンや追加された安定板,4枚プロペラとスピンナーの部品が混じっています。つまり,このままの状態でCL-215Tとして組むこともできるのではないでしょうか?将来,部品はこのままでデカールと箱絵と説明書を変更したCL-215Tのキットがリリースされることは,ほぼ,確実と思われます

箱を開けたときは,正直,「うわ!!」と思いましたが,CL-215なんて機体をキット化してくれるし,案外部品の精度も良いAmodel ,きっと,飛行機愛にあふれる会社ではないでしょうか?

・・・冷戦が終わって良かった・・・。
posted by 五六式 at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | NEW KITS

2013年01月02日

ガイアノーツ VIRTUAL-ON COLOR VO01〜VO25おすすめ度☆☆☆☆☆

すっかりおなじみになった塗料メーカー,ガイアノーツが昨年から次々にリリースしているVIRTUAL-ON COLORを全種揃えてみました。

古くは,ウェーブ,現在は,ハセガワとコトブキヤでリリースされているVIRTUAL-ONのキット達ですが,塗装指定を見ると,あれとこれを2:3で混ぜろやら,3○×番を使え(田舎じゃこんなの売ってないよ〜!!)やら,面倒なことが多かったと思います。

そんな悩みがVIRTUAL-ON COLORの登場で一気に(一部)解決です。ついこの間,ハセガワのフェイ・イェンのキットもリニューアルされたことだし,今までうかつにキットの制作に入らんで良かった,良かった・・・いや,違う・・・。

vc001 
上段,左より順にVO01〜VO25

お値段は,1ヶ¥315。通常の塗料の2倍ほどです。しかし,あ〜でもない,こ〜でもないと試行錯誤しながら混色する手間が省ける便利さ,安定的に同じ色が入手できる便利さを考えると,決して高いものではありませんよ。定価で¥315×25=¥7875・・・涙・・・実際は,一部値引きしてもらいましたが・・・

さて,いろいろVIRTUAL-ONのキットを持っている人は,ひとそろいでは,足りなくなる恐れがあります。その場合は,2セットで¥15750,3セットで¥23625,4セットで¥31500,この上,第6期とか第7期とか出たら・・・勘弁してください。

また,VIRTUAL-ONのキットを持っていない人も◯ンダムのver.k◯を作るときは,コーラル系の色とかが使えそうですし,金属色系やグレー系はロボ全般の塗装に役立つことでしょう。

ガイアノーツさん,できるだけ長期間製品を供給してくださいね。あと,お財布が辛いので第6期とか第7期とか出すのならちょっとインターバルを置いてくださいね。
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2012年11月18日

AIRFIX 1/72 DOUGLAS A-4B/4P SKYHAWK おすすめ度☆☆☆☆☆

文林堂の世界の傑作機シリーズNo,150としてエド・ハイネマンのホット・ロッド,ダグラスA-4スカイホーク本が刊行されました。その記念と言っては何ですが・・・。

某クスで本キットを見かけたのは,7月頃でしたが,こちらでは,最近,やっとGSIクレオス経由で入手できるようになりました。この時間差,何とかならんのでしょうかね。

sh 
赤い縁取りが最近のAIRFIXのアイデンティティー

<実機について>

SBDドーントレス,ADスカイレイダー,A-3 スカイウォーリアーなど,アメリカ海軍で採用された艦上攻撃機を多数設計してきたダグラス社のチーフエンジニア,エド・ハイネマンの手による傑作艦上攻撃機。

前作のA-3 スカイウォーリアーは,全長23mにも達する大型機であるのに対し,A-4スカイホークは,全長は,約半分の12m,主翼は,折り畳まずに空母のエレベーターに乗れるという小型軽量の機体となった。

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スカイホークの初期型をキット化

初期のA-4AやA-4Bは,レーダーを装備しておらず,夜間や悪天候時の作戦能力に欠けるなどの欠点があったが,レーダー装備,エンジン強化,アビオニクス強化などの改良を加えていき,最終的には,海兵隊で使用されたM型にまで発展した。

比較的安価で整備も容易な本機は,アルゼンチン空・海軍をはじめ,オーストラリア海軍やニュージーランド空軍など多くの国々でも使用され,原型機が1954年初飛行の機体でありながら未だに現役で使用されている機体(ブラジル海軍・軍事訓練請負民間会社ATACなど)もある。

また,本機は,本来の攻撃機としてでなく,アメリカ海軍曲技チーム,ブルーエンジェルスの使用機として,米海軍の異機種空戦訓練機として使用され,軽快で良好な運動性を発揮している。

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前縁スラットを下げることが可能

<キットについて>

レーダーを装備していないA-4Bをキット化していて,定価は,¥1155,購入価格は,¥924でした。AIRFIXは,ずっと昔にA-4Bのキットを出していたのですが,当然,今回のキットは,新金型の別物です。旧キットは,袋入りの状態で模型屋さんの棚の張り出しにぶら下げられていて,お値段は,消費税のない時代で¥200でした。最近,再生産されたDHC-1チップマンク(このキットは,比較的新しい)も同様のキットで,袋入りの時代は,銀塗装のイギリス空軍機と全面黄色のカナダ空軍機のデカール付きでした(現在は,全面黒色のイギリス空軍機のデカール付きで定価¥630)。

なぜB型かというと,F型やM型などの後期の機体のよいキットがあるから・・・ということもあるのでしょうが,背中にちょこんと乗っかった不細工な(失礼)電子機器を収容する張り出しを装備したアルゼンチン空軍のP型が再現できるから。フォークランド紛争25周年でしたっけ,英国内ウケを狙った企画ものですかね?日本の模型ファンとしては,レーダーを装備していないまん丸っちい愛嬌のある機首の形状を愛でるとか,別売りデカールを探してアメリカ海軍の派手なマーキングを楽しむとかできると思います。

sh 
ここの"ちくちく"が・・・

1 最近多い梨地に筋彫りを施しているキットです。ゲートが太く,部品の切り離しに注意が必要です。ま,どんなに注意してもゲート跡は不細工になるので補修が必要になるでしょう。
2 同スケールのフジミのキットのように胴体前後で部品を分割して差し替えし,A〜Mの各型を再現するようにはなっていないので,この部分の継ぎ目を気にすることはありません。
3 主翼の上下の張り合わせや水平尾翼の取り付けがきついです。ここは,部品を極僅かに削って調整しようと思っています。
4 ジェット・インテーク内を再現している部品があります。ここいらが最新キットの面目というところでしょうか?
5 困ったちゃんなのが上の写真にある機首のセンサー。目立つけれど折れ易いのでどうしたらいいものか・・・切り取って後から付ける人もいるようですが,絶対に接着したところが不細工になる予感がします。
6 更に目立つのが初期型に多いワイパー。箱絵にはきっちり描かれているのに部品はありません。自作?
7 主翼の前縁スラットが別部品となっています。前縁スラットが開いているなら主翼後縁のフラップも下げたいものですが,それが容易に再現できる部品構成にはなっていません。フラップとスポイラーが主翼上面と一体に成型されているからです。実機写真を調べると,大方は,スラットが開いているなら主翼後縁のフラップも下がっているのですが,少数ではありますが,スラットが開いているのにフラップが下がっていないものも確認できました。
8 ・・・もやもやしますが,前縁スラットを下げない方向で行きたいと思います。
posted by 五六式 at 05:06| Comment(0) | TrackBack(0) | NEW KITS

2012年08月18日

BANDAI 1/144 HGUC RGM-86R GIM III おすすめ度☆☆☆☆☆

当初は,既成の金型で成型した部品を組み合わせて(1/144 RGM-179とRX-178)製品化できるようデザインされたMSでしたが,デザイン画だけが残ってキット化の企画自体は無くなっていたGIM IIIですが,このたび,HGUCシリーズのひとつとして新キットがリリースされました。

今回,購入したのは,プレミアム・バンダイから限定でユニコーン・デザート・カラー仕様として出ていたもの(予約終了です。ノーマル仕様は普通に売っています。)。

gmIII 写っていませんが,盾やビームサーベルもついています。

<実機について>

RGM-179 GM IIは,姿勢制御バーニアの増設やリニア・シート,全天周囲モニターの導入など装備面の充実でRGM-79 GMを近代化し,性能向上を図っていたが,グリプス戦役の時点では,すでに旧式化していた。このGM II を更に改設計し,RX-178 ガンダム mk-IIからの技術転用によりジェネレーターの換装,装甲,センサーの強化を行い,重武装にすることにより支援用MSとしての特性を持たせた機体である。なお,重装備化により損なわれた機動性は,ジェネレーターの出力アップやバックパックをRX-178 ガンダム mk-IIと共用とすることなどで補っており,RGM-179 GM IIを凌ぐ機動性を獲得している。

gmIII 肩のミサイルポッドは,2種類のうち1つを選択。

<キットについて>  

1 デザート・カラーを塗装なしで表現するためにノーマル版の成型替えをし,それでカバーできないところは,追加部品でフォローしています。クリアーグリーンのセンサーのカバーもクリアオレンジで成型替えになっていますが,そんなことをしなくても,始めから透明な部品を一個入れておいて塗装図を添付し,カラー・バリエーションが欲しかったら各自で塗装してもらうようにすればよかったのではないかと思います。ガンプラは仕様が多すぎて在庫管理も大変でしょうに・・・。

2 写真では,胸のダクトの部品をまだ取り付けていません。胸のダクトの部品は,GIM IIIを塗装なしで形にしてしまって,二度と手を加えないなら組み込んでもいいですが,一旦,取り付けてしまうと,この部品を塗装のために取り外すのは大変困難だからです。

3 肘と膝の関節は,前後左右で部品の形が微妙に違っています。説明書とよくにらめっこして組み立てを誤らないよう気をつけましょう。

4 足首のガードは,しっかり接着して後はめするとよいでしょう。足首の隙間が寂しいので可動を妨げないように配慮しながらシリンダーなどの部品を再現してやると精密感が増すでしょう。

5 手首はよくできています。どうせ1度に左右1個ずつしか使えないので余った手首を他のキットに流用するとよいでしょう。
posted by 五六式 at 19:12| Comment(0) | TrackBack(0) | NEW KITS

2012年08月07日

AIRFIXがたいへんなことに・・・

復活のAIRFIX,最近は,AIRFIXクラブも復活ということでますます好調・・・・

ということですが,いつもお世話になっている問屋さんには,GSIクレオスから入ってくるのでなかなか入荷しません。

ビーバー・コーポレーションからは,ぽつぽつ入って来るのにね・・・(葉原の某クスには,スカイホークも入ってたよ)

新金型のキットは,どれもプロポーションが良いという往年のAIRFIXのよさを踏襲しつつ,組み立て易く,近代的なキットの精密さを持ち合わせており,しかも安価!!(新キットなのに,ものによっては,国産キットの半額近いものもあるくらい)

春頃から,GSIクレオスさんのサイトを見て,件の問屋さんに何点か頼んでいたのですが,上記の通りなかなか入荷しません。地方の場合,こうして早くから予約していないとなかなか入手することができません。ソード・フイッシュのような人気があって評判のいいキットは,みーんな大都会に流れちゃうんですよね。

・・・1ヶ月過ぎ・・・2ヶ月過ぎ・・・しているうちにやっとGSIクレオスさんのサイトで7月31日に出荷という書き込みを発見しました。

お店に行ってみると,「HDSEDさん,たくさん来たよ」とのこと,何ヶ月も待っているうちに頼んだキットの数がふくれあがって・・・8種類,10点がどーんとカウンターに並びました。

AIR FIX どーん!!
・・・ヤバい・・・手持ちのお小遣いで買えるものなのか!?

これだけあっても,税込み定価で1万円しないんですよね。問屋さんだから割引してくれるし・・・偉いぞAIRFIX!!

ちなみに,1/72スピットファイアは,以前,入荷したものより100円値上げされていました。ここのところ,ずーっと円高なのにね!!

買ったキットは以下の通り。簡単にレビューしてみました。

○1/72Bf-109E¥600
・ドイツ空軍の戦闘機Bf-109の初期量産型。バトル・オブ・ブリテンで活躍。
・新金型。いいキットだけれど,ヨーロッパ製のキットには鍵十字のデカールがついていない・・・残念!!

○1/72DHC-1チップマンク¥600×2
・カナダ製の初等練習機。デ・ハビラント・カナダの機体は,頑丈で信頼性の高い機体ばかりだったのに,現在は・・・残念!!
・旧製品。リベットびっしりだけれどもいい出来。故に,敢えて購入。
・カナダ空軍仕様の部品がついているのにデカールはイギリス空軍のもののみ・・・残念!!

○1/72ホーランド・ナットT1¥600×2
・NATO共用戦闘機のコンペに敗れたが,インド空軍やフィンランド空軍で使用された。本国では練習機型のみ採用。
・印パ戦争で活躍。また,レッド・アローズの機体としても有名。
・新金型。同社の前作をはるかに上回る好キット。
・レッドアローズのデカールがついていると思って2個買ったのに・・・残念!!

○1/72スピットファイアmk1¥800
・イギリス空軍の名戦闘機の最初期型。バトル・オブ・ブリテンで活躍。
・もう,すでに1個買っていたことを忘れていました。・・・残念!!

○1/72スピットファイアmk5¥800
・スピットファイアと言えば,mk-5のイメージかな。この型が一番好きだという人も多いでしょう。
・言うことなしだよ・・・♡

○1/72BAeホークT1a/T51¥1200
・何十年も使い続けられている。現役ジェット練習機の傑作。
・真っ黒の英国空軍機と迷彩のフィンランド軍機とが選択可能。フジミのキットと振り分けしてやらんと・・・。

○1/72BAeハリアーGR-7a/9¥1600
・第二世代のハリアー。いわゆるハリアーIIの英国空軍版。
・ハセガワのキットもいいんだけれど,前に買ったAIRFIXのシーハリアーと並べるにはこちらの方がいいかも・・・。

○1/32新型ミニ¥1500
・英国の名車ミニが復活!!でも,会社は,BMWになってしまった・・・。同僚も乗っています。
・ルーフの英国旗のデカールが可愛い逸品。同スケールのオーナーズクラブのキットと一緒に並べられるし・・・。

・・・後,ショート・ツカノと零戦とソードフィッシュとスカイホークが来るはずだったんですけれど,これらは,年末に入荷予定だそうです。
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2012年06月24日

青空モデル 1/144 F-21S RHINO おすすめ度 ☆☆☆☆★

ガレージキット的な雰囲気を漂わせつつ,きちんとした造りのインジェクションキットをリリースしてくれている青空モデルさんの架空機のキットです。

f21

<実機について>←架空機です。

日米安保廃止後に,ロシア機の技術を導入して日本が独自開発した戦闘機。前進翼を採用したことで高い機動性能を獲得した。

強度の確保が難しい前進翼機であるが,炭素繊維製の主翼を採用することでこの問題をクリアしている。

f21

<キットについて>

・通常型キャノピー装備のA型と装甲強化型キャノピー装備のS型の2種類のキットが出ていますが,キットの内容自体は共通です。

・排気口内の部品がなく,機体内部が筒抜けになっています。何らかのしきりかパイプを内装させてやらねばなりません。

・若干お値段が上がりますが,クリアの部分を後ではがせるアシタのデカールを採用したキットも出ています。
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2012年06月23日

青空モデル 1/144 F-23S GRAY PHANTOM おすすめ度 ☆☆☆☆★

ガレージキット的な雰囲気を漂わせつつ,きちんとした造りのインジェクションキットをリリースしてくれている青空モデルさんの架空機のキットです。

f23

<実機について>←架空機です。

アメリカ空軍のATF(Advanced Tactical Fighter:先進戦術戦闘機)計画において,F-22との競作で開発された機体である。本機は,競作に敗れ,永らくNASAに保管されていたが,エンジン強化や装甲強化型キャノピー装備などの改良を受け,新世代の戦闘機として開発が再開されることとなった。

f23

<キットについて>

・装甲強化型キャノピー装備ということで操縦席内の塗装と組み立て,および,キャノピーの塗装が不要です。らくちん,らくちん。

・ジェットインテーク内は,がらんどうで寂しい印象。何らかの手を加えてやらねばならないでしょう。

・尾翼の取り付けがきつく,取り付け角度もあやふやです。各自の感性でかっこ良く取り付けましょう。
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2012年06月16日

PLATZ 1/72 NORTHROP GRUMMAN X-47B おすすめ度 ☆☆☆☆☆

プラッツの一連の無人機キットの最新作NORTHROP GRUMMAN X-47Bがリリースされました。

無人機には,風防がないので透明部品を入れなくても良い(こともないのですが・・・)ということで少しだけキットの開発が楽なのかな・・・

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<実機について>

うーん・・・手許の資料,(文林堂「Xの時代」)には,X-47Aの写真とX-47Bの完成予想図しか載っていません。

無人のステルス機で空母より発進し,レーザー兵器や通常兵器で対空,および対地ミッションを行うとか・・・

メンテナンスや部品の供給を人間が握っているからよいものの,もう一歩進歩したら"ターミネーター"のスカイネットに制御される無人兵器と変わらないものになるのでは?こんなヤバいものを開発していいのか?US.NAVY!!

x47

<キットについて>

風防の枠を塗らなくていいのでジェットインテーク内の塗装のみが手間を取るポイントとなります。

模型雑誌には,主脚の収容部の扉の形が実物と異なっているとの指摘がありますが,開発中にそこらへんの形が変わって行くこともあるので何とも言えません。いっそのことアホになってそのまま組むのが精神衛生的にもよいのでは?

艦載機なので主翼の折りたたみも再現できるようになっています。←ということは,サイバーホビーのOEM?
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2012年05月02日

DRAGON MODELS 1/144 LOCKEED SR-71A BLACK BIRD おすすめ度 ☆☆☆☆☆

子どものころ,SR-71の姉妹機であるYF-12Aのキットがレベルから出たときの衝撃を今でも覚えています。箱の中には、でかくて黒いうちわみたいなものがどーんと2枚入っていました。後は、タイヤなどの細々した部品だけ・・・。同社の同スケールのF-111A/Bとえらい違いじゃ。

当時の自衛隊の主力戦闘機F-104Jの最高速度がマッハ2ちょいだったのに対して同じロッキード製なのにYF-12Aは,マッハ3以上,三角の黒い不気味なスタイルで,いかにもスピードが出そうなばかでかいエンジンを2基積んでいて,ミサイルを4発内蔵。こりゃ,アメリカは世界征服するなと思った(他にもXB-70ヴァルキリーみたいな化け物を飼っているとはつゆ知らず)ものです。そういえば、"X-MEN"や"TRANSFORMERS"にも出ていましたな・・・<実機について>に続く。

速い,黒い,強いの3拍子揃ったYF-12/SR-71ですが,1/72スケールではヘタな爆撃機よりも大きくて場所を塞いでいけません。うちにもずいぶん前に高松市ローカルの模型コンクールの賞品としてもらったハセガワの1/72がありますが,きっとデカールがまっ黄色になってるだろうなぁ・・・。

他にも,鑑賞にたえられて,なおかつ、お手頃な大きさのLS製1/144スケールキットがありましたが,なかなかアリイ(マイクロスケール)さんが再販してくれないし・・・と思っていたら,今回,1/144スケールでX-プレーンのキットを次々リリースしているドラゴンモデルから新キットが出ました。お値段もいいんだけれど・・・。

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どっきゅ〜ん!!

<実機について>

その後,YF-12の計画は,頓挫した(高速だが,急旋回すると機体が破壊されるので格闘戦ができない。高価なので1機撃墜されると経済的なダメージが大きい。維持費が高いので数が揃えられない。おまけに燃料は,普通のジェット燃料じゃない。)が,戦略偵察機型SR-71が少数生産され,冷戦中は,沖縄などをベースとして仮想敵国の領空外の超高空から戦略情報を収集した。たとえ,領空内に入って来たとしても,前任のU-2(ロックバンドではありません。)の4倍の速度で飛行するSR-71を撃墜するのは非常に困難だろうが・・・。

あの時代,日本からSR-71を発進させている以上,ソ連からTu-16やTu-95がやって来て領空侵犯しそうになったとか,領空に入って来たとか抗議できた義理じゃなかったのである。国家間に友情などなく,やられたらやり返す,やり返されたらまたやる,で,どちらが先に手を出したんだい?という野蛮な時代・・・。ということで,現代は、冷戦が終わってよかった,よかった。

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筋彫りは,こんな感じ

<キットについて>

最近のキットに多い,梨地仕上げに筋彫りがされているタイプで,部品を11個組むともう,写真の状態になってしまいます。操縦席の部品もあるけれど,窓が小さいので,何かあるのが分かったら良いという程度に仕上げてもいいでしょう。このキットは,四の五の言わず,ちゃちゃっと組み上げるのが吉でしょう。

機体色は,つや消し黒と指定されていますが,表面が梨地だから,半つや消しの黒をスブレーしてやるのもいいかもしれません。また,カラー写真を見ると,ちょっと青みがかっているような気がします。もしかしたら,空の青が映り込んでいるのかもしれませんが。
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2012年02月05日

CYBER-HOBBY 1/72 De HAVILLAND SEA VENOM FAW.21 おすすめ度 ☆☆☆☆☆

プラスチックモデル創世記であった1950年代から1960年代は,初期のジェット機が続々開発されていた時期と重なっており,最新鋭機として当時のジェット戦闘機のキットがたくさんリリースされていました。しかし,そのため,キットの製造技術が大幅に向上した1970年代に入ると,それらの機体は,既にキットが存在する機体となり,更に年代が進んで旧型機(=人気のない機体,知名度が低い機体)となってしまいました。そして,20世紀の終わり頃,気がつくと,よほどの有名機でなければ初期のジェット機の優れたキットは見当たらなくなってしまいました。

近年,韓国系,中国系のメーカーがこの穴を埋めるべくがんばってくれています。更に,エア・フィックスも参戦してワイバーンにハンター,シーホーク,ライトニング,TSR.2,ついには,シー・ビクセンまでもがキット化されました。そして,今回は,シー・ビクセンの前身,シー・ベノムまでもがキット化されるとは・・・これは,しばらく死ねませんね。

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不細工だけれどバンパイアより洗練されている

<実機について>

第2次大戦後,デ・ハビランド社が開発,製造したジェット戦闘機,バンパイアの性能向上型ベノムは,最初,戦闘爆撃機としてイギリス空軍に採用された。その後,コクピットを並列複座とし,レーダーを装備した夜間戦闘機型が開発されたが,空軍では,少数の採用に終わった。

イギリス海軍は,この夜間戦闘機型NF.2を基に開発された艦上全天候戦闘機をシー・ベノムとして採用,その後,オーストラリア海軍やフランス海軍も本機を導入した。


sven 胴体後端のぴょこっとした跳ね上がりが可愛い

<キットについて>

スライド金型使用で部品数を押さえ,双胴形式の機体を無理なく組み立てる・・・というコンセプトは良いのですが,その分,エンジン内蔵,動翼は別部品としたため,完成に辿り着くまでの道のりが遠くなってしまいました。・・・しくしく・・・。

1 翼や胴体などの主要部品はアンダーゲートになっています。慣れると,従来の形式と比べて部品の接合部やゲート跡の処理が格段に楽になっています。コクピットの部品やエンジンの位置決めもかっちりしていて好感が持てます。
2 エンジンとジェット・吸気口のダクトを組み立てないと胴体が組めません。胴体背部のエンジンの点検パネルは外せるのでこれを生かすならば,エンジンの塗装は必須です。
3 ジェット・吸気口のダクトとジェットエンジンの排気口の内側に部品の押し出しピンの跡があるのでこれを埋めないと次の作業に進めません。・・・ああ・・・完成が遠のく・・・。
4 ジェット・吸気口の整流板が4枚,部品は用意されていますが,組み立て説明書には,一切組み込みのための説明が書かれていません。説明図には,いつの間にかこれらの部品が組み込まれていると言う・・・。ちなみに,部品番号は,5,6,7,8番です。5,6,番は,内側,7,8番は,外側につきます。今回の仮組みで気付いたのは,ここだけでしたが,他にも取り付け場所不明の部品がありそう・・・。

こうなって来ると,空軍型のキットも欲しくなりますね。できたら,最近のエア・フィックスのお手軽キットで,スイス軍のデカールも付けて・・・ナットも新キットが出ることだし・・・後,どっかでシミターやバッカニアもお願いしまーす。
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2011年12月21日

DRAGON MODELS 1/144 NORTH AMERICAN X-15 おすすめ度☆☆☆☆☆・・・ただし,ちゃんと考証できる人だけ

1/72スケールや1/48スケールで決定版のキットが出ていないのにドラゴンモデルから1/144スケールでX-15のかなりイけてるキットがリリースされました。部品の構成を見るとかなりリサーチをしてキット化されたことが分かりますが・・・。

x-15

<実機について>

アメリカ空軍の実験機で3機が製造された。ロケットエンジンを搭載しており,超高空をマッハ6を超える速度で飛翔する。

B-52改造機に搭載されて空中発射,テストプログラムを終了後,前輪とそりを使って着陸する。

総フライト数は,1〜3号機で計199回。扱いの難しいロケットエンジンと過酷な条件下の飛行のため,幾度となく機体が破損している。

<キットについて>

キットはよくできているのですが,箱絵と組み立て説明書がいけません。

X-15は,シリアルナンバー66670(1号機),66671(2号機),66672(3号機)の機体があり,それぞれ時期によってエンジンやマーキングが変わっています。キットのデカールは,1号機と2号機のロールアウト時の状態を再現する物で,説明書で使用しないとされているパーツは,後の機体改修時の状態を再現するためのものです。デカールと塗装図が充実していれば,尾翼にNASAの黄色の帯が入った機体とか3号機とかが作れたのに・・・それともバリエーションキットが出る?

また,ドラゴンモデルの完成品版X-15には,いろいろな仕様のモデルが何種類かあるのでそのために用意されたパーツなのかも知れません,

1 で,透明部品ですが,

x-15

いきなりキットの指定が間違っています。風防のガラス面の形は,強いていえば3のパーツ,正しくは,1と3の中間くらいです。キット指定の2のパーツは機体が改修されたX-15A2のものです。

2 機首先端の計測器は,説明書だといきなり前部胴体に接着するようになっていますが,これも間違いです。パーツ31を介して取り付けます。ちなみに,パーツ30は,計測器なしの機体を作るためのものです。

3 水平尾翼の部品指定が逆になっています。下反角が付くように取り付けるのが正解。

4 エグゾースト・ノズルは,暫定的に取り付けられたXLR11エンジン2基のもの。本命のXLR99エンジンに換装したときの状態を再現する部品は,26番です。

5 初期の機体のコクピット後方に2個,半球形の小さな突起があります。気になる人は,リサーチして取り付けましょう。

6 箱絵と塗装説明図が違っています。"U.S.AIR FORCE"のマーキングは,塗装図の通りに貼りましょう。

7 3号機を作りたいならば,部品は揃っています。後は,シリアルナンバーを何とかしてNASAのマーキングをするだけ。

8 X-15A2を作りたいときは,胴体延長と増槽の自作が必要です。マーキングのこともあるので,バリエーションキットが出るのを待つ方がいいかもしれません。
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2011年12月18日

KOTOBUKIYA NON RAYLEONARD 03-AALIYAH SUPPLICE おすすめ度☆☆☆☆★

コトブキヤのD-STYLEシリーズの第9作目です。

sup

<実機について>

戦闘メカアクションゲーム"アーマード・コア4"のオープニングに登場する機体。

武装や塗装違いの同系列機が多数存在する。本機は,黒系の塗装と複眼のようなセンサー,肩に装備したキャノン砲が特徴。

sup 大人げないほど細部にこだわった頭部

<キットについて>

色プラ+スナップフィットで組むだけで実機のイメージを再現することができます。とは言っても,デフォルメされているので頭がでかくなります。それを逆手に取って頭部を精密に再現するとは・・・おとなげな・・・いやいや,素晴らしい発想ですね。

1 あまり目立ちませんが,足の裏などに肉抜きのための穴が散見されます。極力,プラ板などで塞ぐとよいでしょう。

2 銃器類は,貼り合わせなしのワンピースです。部品のひけ対策のためか,非常に薄くて迫力に欠けます。2個キットを買って銃器の部品を2つ張り合わせ,厚みを出すという手もありでしょう。

3 極力無くしているとはいえ,部品の合わせ目が目立つところがあります。(後頭部とか・・・)頭部は,色の違った部品を組み合わせることで複雑な塗り分けをしないですむようになっています。部品と部品の隙間を埋めて塗装するとなると,マスキングが面倒だろうなぁ。

4 背中の水平尾翼みたいな部品はぽろぽろ落ちます。全部の部品が組み上がった後,おもむろに接着してやるとよいでしょう。

5 塗装する色のほとんどが混色をするよう指定されています。何だか塗装するまでにくじけそう・・・。
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2011年12月03日

HASEGAWA 1/72 しんかい6500 おすすめ度☆☆☆☆☆

飛行機のハセガワという通り名を持つ長谷川製作所,しかし,飛行機ばかりを作っているわけではないことは,みなさん,先刻ご承知でしょう。40年ほど昔から今日に至るまで,ウォーターライン,ミニAFV,カーモデル,キャラクターものと製品のジャンルを徐々に広げて行き,今回,新しいシリーズとして"サイエンス・ワールド"を立ち上げました。

その第1弾が1/72しんかい6500です。

shinkai

<実物について>

日本が誇る現役で最も深くまで潜水できる3人乗りの有人潜水艇。水深6500mまで潜行が可能で,現在まで,学術調査のため,1250回以上のミッションを成功させている。

高性能な潜水艇として東宝の特撮映画"ゴジラ2000ミレニアム"や"日本沈没"(リメイク)に出演している。

shinkai

<キットについて>

・加藤単駆朗氏のパッケージ・アートがいい雰囲気出しています。

・白,黄,透明の3色で成型されたスナップフィットキットで,組み立ててデカールを貼るだけでほぼ実物のイメージを再現できます。

・部品点数は50あまりで透明部品で作るスタンドが付いています。スナップフィットのキットとしては,バンダイの最近のキットにやや劣る感じがしますが,ま,これは,単に経験値の違いということで。ハセガワさんもよくがんばっています。

・各パーツはぴったり合いますが,ブラスチックの弾性のため,放っておくと,徐々にパーツの継ぎ目が微妙に開いて行きます。ここは,やっばり接着剤のお世話にならねばならないようです。

・機体各部に多数見られる開口部は,いちいち墨入れしてやらねばなりません。組み立て自体は簡単なので,ここが頑張りどころでしょう。
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2011年11月06日

CYBER-HOBBY 1/200 NORTHROP YB-49 FLYIG WING おすすめ度 ☆☆☆☆☆

先頃,サイバーホビーが1/200スケールでアブロ・バルカンをキット化しましたが,本キットは,それに続くシリーズ第2弾となるものです。この調子で困らないぐらいの頻度で次々と新キットが出たり,以前出ていたドラゴンの大型機(B-52とかC-141か・・・)が再販になったりしたらいいのにな・・・。

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ブーメランです。

<実機について>

アメリカの航空機メーカー,ノースロップ(現ノースロップ・グラマン)社が開発したレシプロ機YB-35をジェット化したもの。非常に不安定な機体だったようで1947年に初飛行したが,1948年に墜落している。

全翼機の実用化は,ノースロップ社の創始者であるジャック・ノースロップの悲願であったが,YB-35がコケ,XP-79がコケ,YB-49がコケ・・・B-2が成功する(フライ・バイ・ワイヤ+コンピュータ制御で機体の安定を確保しているらしい。2011年11月現在までに,生産された21機のうち1機しか墜落していない。)まで多くの年月が費やされた。

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未来少年コナンが走りまくりそうです。

<キットについて>

1 部品の精度はすごくよいです。8枚ある垂直安定板は,どれもぴたりと本体にフィットします。

2 胴体というか,翼は,上下に分割です。上記と矛盾しますが,分割ラインは,下面に通っていて普通に飾る分には目立ちませんが,筋彫りよりはかなり太いラインになるので機体を裏返すとがっかりするかもしれません。
 食玩や塗装済み完成品は,パテのお世話にならないために分割ラインを目立たないところに持って行くことが多いので,このキットもその流れを組んでいるのかもしれません。ひょっとすると,一部は,塗装済み完成品となるのかな・・・?

3 1/200スケールのキットながら,コクピット内の部品は実に細かい・・・このスケールなら基本色で全体を塗装した後,窓のところはデカールを貼ってお終いっていうことだって多いのに・・・。

4 試作だけで終わった機体なので,塗装バリエーションは,金属色のもののみ。無改造で作って"UN"とマーキングしてエヴァの食玩を吊るして遊ぶというのもよいかもしれません。
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2011年11月03日

フジミ1/72 小型ビートル おすすめ度 ☆☆☆☆★

特撮TV番組"ウルトラマン"に登場した小型ビートルがフジミより発売になりました。

ジェット・ビートルの方は,ずいぶん前にハセガワから出ていたのですが・・・

SB

<実機について>

"ウルトラマン"の劇中に登場したジェット・ビートルよりも小型の偵察・支援戦闘機。機体全体が三角形のリフティング・ボディになっている。ロケットを動力とするSTOL機で科学特捜隊の基地のランチャーから射出されて離陸する。第1話でハヤタ隊員が本機に搭乗中,ウルトラマンと衝突し墜落してしまう。

SB

<キットについて>

ハセガワのジェット・ビートルは,もし,実機が存在していたらという方向でアレンジされていたのですが,こちらの方は,劇中の姿の通りでパネルラインはほとんど表現されていません。

1 部品のほとんどはアンダー・ゲートになっており,ゲートの跡をきちんと処理しておくと,主要部品がぴったりと隙間無くくっつきます。

2 透明部品は,クリアーのものとスモークのものの2種類が入っていて好みでどちらかを選んで使用することができます,

3 コクピットの造形は,大人げないほど詳細です。操縦席後ろの小部屋まで再現しています。

4 ウィンドシールドは,枠とガラス部分に分かれています。組み立ての手順上,マスキングしてから本体の銀を塗装してやらなければならないのにはかわりがありませんが・・・涙・・・。

5 胴体の先端部近くにヒケがあります。部品の合いがよくてパテのお世話にならずに組めそうだと思っていたのですが・・・涙・・・。
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2011年10月17日

PIT ROAD 1/144 BAC TSR.2 strike role おすすめ度☆☆☆☆☆

ちょっと前,AIR FIX からTSR.2の1/72スケールおよび1/48スケールのキットがリリースされましたが,あまりにもキット不在の期間が長かったためか,飢餓状態になっていたモデラー達の妄想は,もし,本当に実用化されたなら,とか,改装して隕石の破壊に使ってみたら,とか,あらぬ方向に・・・。そして,いろいろなTSR.2を再現するために2個買いとか3個買いとかした人もいたようで,本来,TSR.2とは何のゆかりもない日本でキットが大ヒット!!そんな人たちの要求に応えるため,実戦配備されたときに施されたであろうマーキングのデカールが発売され,追加部品によってメテオストライク仕様にしたキットがリリースされ,と,お祭状態だったことは記憶に新しいことでしょう。

しかし,TSR.2って,でかい飛行機だし,AIR FIXのキットはすぐ絶版になっちゃったし・・・と言う人もいるでしょう。そんな人のために1/144スケールでピットロードさんがTSR.2のバリエーションキットをリリースしてくれました。まず,実戦機仕様,そして,次回はメテオ・ストライク仕様だそうです。

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お腹に増槽を追加,英国機らしくブサカワに

<実機について>

1956年,イギリス空軍は,傑作ジェット軽爆撃機EE キャンベラの後継機として,核爆弾を搭載して敵地に超音速で侵攻可能な新型機の開発をイギリスの航空機メーカーに求めた。これに応えた各メーカーの提案の中から採用されたのは,EE(イングレリッシュ・エレクトリック)社とヴィッカース社の合同設計案(のちに共同でBAC社を設立)であった。

このTSR.2(Tactical Strike reconnaissance.2=戦術攻撃偵察機2)は,オリンパス・ジェットエンジンの不調に加え,過大な要求に応えるため,新技術を大幅に導入したことがたたり,開発は難航,それに伴い,開発費が高騰,当然,機体価格も上がって行った。

1964年にやっと初飛行したTSR.2自体は高性能な機体となったが,英議会は,コスト高を理由に開発中止を決定してしまった。代替としてF-111Kを導入することになったが,このF-111Kも単価上昇のため不採用となってしまった。結局,本来,TSR.2が果たすべき任務は,英海軍が採用していたブラックバーン・バッカニアの空軍型が担当することとなった。

この時代の同様な任務を担当する高性能核爆撃機は,N.A. A-5ビジランティやコンベア・B-58ハスラー,ダッソー・ミラージュIVなど実用化はされたものの,本来の目的で大成したものはほとんどなかった。(F-111は,辛抱に辛抱を重ねて改良を加え,やっとものになった。)

<キットについて>

実在したTSR.2を再現したキットに増槽とマーテル・ミサイル4基とそれを搭載するためのパイロンの部品を追加しています。もともとのノーマル仕様のキット自体がそのまま拡大して1/72スケールのキットとなっても通用するほどの出来でしたが,追加されたマーテル・ミサイルの部品も良い出来です。わざわざ2つの部品に分けられていて,フィンの部分がごく薄く成型されています。

デカールは,全面黒とダークグレイ/ダークグリーンのイギリス空軍迷彩の2種の機体を想定したもの。部隊マークがちょっと大きすぎて個人的には使いづらいです。1/144スケールなのだから,部隊マークは相当小さいはず。後,全面ヘンプとか,全面デザートピンクの機体もおもしろいと思うのですが・・・待っていたら,またデカール替えのキットが出るかな・・・。
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2011年10月09日

TAMIYA 1/35 M3 LEE/GRANT おすすめ度☆☆☆★★

タミヤから久々にM3 LEE/GRANTが再販されました。新キットとしてデビューしたときに気になっていたのですが,買い逃してしまったので今回の再販はうれしいニュースでした。

<実車について>

第二次世界大戦初頭,当時のアメリカ陸軍の主力戦車M3スチュアートは,騎兵戦車としては有能であったが,対戦車戦闘能力はドイツ軍の戦車に劣り,より重武装の主力戦車が必要とされた。これを受けて開発されたのがM3中戦車で車体右側に75mm砲,上部旋回砲塔に37mm砲,更に砲塔のハッチに7.62mm機銃を装備する多砲塔戦車であった。イギリス陸軍で使われたもののうち,グラントは,イギリス陸軍仕様のもので,アメリカ陸軍仕様のM3リーを基本として旋回砲塔を変更するなどの小改造を加えたものである。

リー/グラントの名前の由来は,アメリカ南北戦争当時の南軍(LEE)/北軍(GRANT)の将軍の名前から来ている。負けた方のリー将軍の名前が先に採用されたのは,敗れたとはいえ,劣勢な南軍を率いて北軍を悩ませたロバート・E・リー将軍に敬意を表してのことだと言われている。

L/G

<キットについて>

ともかく形にしようと仮組みしてみましたが,あきまへん。

前部と後部のフェンダー部をがっしり接着して組み立てないと形をなさないのですよ・・・このキットは・・・。しかも,下から見ると胴体内部が筒抜けになるところがあり,もし,気になってしまったらプラ版で塞ぐ算段をしなくてはなりますまい。

車体は,部品を接着してやらないとふにゃふにゃで頼りない感じです。また、車体をシャーシに取り付けて接着するときには,前の方で隙間が空き易くなっているので気をつけましょう。

75mm砲周辺も気を抜くとがたがたになってしまいます。とにかく,仮組みを何度もして調整することが大事だと思いました。
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